そんな絵本があります。
眠る前に子どもたちと絵本を読むのが習慣になっています。寝室に本棚があるので、そこから各自好きな本を持ってきて
姉「これ読むー」
弟「ぁむー(読むー)」
とリクエストされる感じです。
この本は1歳8ヶ月の弟が大好き。
もうすぐ4歳の姉向けの本なのですが、何回も何回も読むうちに、彼の方がだんぜん持ってくる回数が多くなりました。
電気がカチッと消えて、ブロロローと飛行機で飛ぶシーンが最高にお気に入りっぽい。そこだけ何回も何回も読まされます。
でも、私は初めてこの本を読んだとき、胸がぎゅっとして最後は涙声になってしまいました。
その次も、その次も。
膝の上に子どもをのせて読むので、気づかれてはいないと思うけど、泣かずに読みきれるようになるまでずいぶんかかりました。
クリスマスの前の夜。
おかあさんにたくさん怒られたからサンタさん来ないかもしれない、と不安で眠れないぼく。
そんなときにともだちのよるくまがたずねてきて、夜の旅にでかける、という話です。(むちゃざっくりですみません)
だけど、ぼくがほんのり抱えてるさみしさが読んでいて伝わってきます。
ふふ、 いいな。 よるくまは いいな
まだ ちいさいから いっぱい だっこして もらえて いいなあーーーー
ちょっと大きくなって、赤ちゃんじゃなくなってきたぼくの、複雑な気持ち。
自分にもちっちゃいころはあったのだけど、忘れちゃうんですよね。
そして、そんなぼくに、
『ママのいる おうちに もどって おいで。』
『もう しんぱい なんか しないでね』
とどこからか聞こえてくるおかあさんのセリフ。
大丈夫だよ、ちゃんと愛されてるよってぼくをぎゅっと抱きしめたくなります。
シンクロしてるのはぼくの気持ちなのか、ママなのか。両方なのかもしれない。
本をめくりながら、声に出して物語を読むって小学生以来で、五感をフルに使う感じが新鮮です。最後は、こっちが眠くなっちゃうんですけどね。今夜は何を読むのかな。