4月の下旬に引っ越しをした。場所は家の真ん前のマンション、歩いたら徒歩3分。だけど持ち物は3分で運べない。この家に住んで6年、URの間取りは収納が豊富で本当に本当に素晴らしかった。
だけど今度のマンションは!限られた平米数で居住空間をめいっぱい広げてくれたおかげか、これまでの収納のほぼ半分以下。これまでURに支えられた我々の荷物をガンガン減らしていかないと新しい暮らしは始められないのであった。
理想の暮らしと現実
元々「シンプルな暮らし」「断捨離」「フランス人は服を10着しかもたない」「こんまり流片付け」、このあたりの本はもれなく読んできた。整理された暮らしに憧れてる。
理想の暮らしは、
- 自分の持ち物のありかを完全に把握していて
- 探し物のストレスもなく
- 気に入ったものだけが置かれていて
- 風通しの良いすっきりとした空間。
だけど理想と現実は別。
義理実家から良かれといただいた大量のお下がり、もう遊ばないおもちゃ、もう座れないけどかわいい幼児用イス、読み聞かせを頑張っていた頃のたくさんの絵本。そして大量のプリントやテスト、ノートや教科書。
毎日のタスクをこなすのに一生懸命で、あっという間に過ぎる過去は押し入れにぎゅっと閉じ込めてきたけど、ついにそのパンドラの箱を開けるときがきた!
まずは捨てる
汚れているもの、壊れているもの、いらないものは捨てる。
日々捨てているつもりでも目が慣れてきてたまっていくものだ。
まずは紙類をガンガン捨てた。1学年分の資料(教科書や制作なども含む)はセリアのA4ボックスに入るだけにおさめ、上の子は小3までを3箱にした。保育園からもらったA3サイズの制作をとじた冊子は2人分まとめてとりあえず無印のコンテナへ。(最適解ではないけど、A3ぶあついサイズの置き場所に困った)
続いて洋服。これも捨てやすい。
サイズアウトしたもの、お下がりであまりにも使用感のあるものはばんばん捨てる。それでもまだ小1弟の洋服は50着ぐらいあって、正直、着きれない。本人も気に入った数パターンしか着ないし。
おもちゃも、子どもと一緒に「さよなら」していった。だけど途中から子どもも飽きて私がメインで判断していくことに。
こちらも、使用感があるものやガチャガチャの景品は捨てた。ガチャガチャ、まだきれいだし売ったらいいのかも…とくよくよ思ってたけど「ガチャガチャは回した時の体験でもう価値が終わってるんだよ!」と同僚Yさんに金言をもらったので思い切って捨てた。ありがとうYさん。さんざんせびられたバァバごめん。バァバの数万円で楽しい思い出ができた。
一番捨てづらくて今でも決断出来ていないのは絵本。自分も親にやってもらっていてとても楽しかったので、寝る前の読み聞かせを娘が1年生になるまで毎晩やっていた。途中から娘よりも息子のほうがせがんできて、娘はあんまり本読むの好きじゃないのかも、と気づいたけどそれでも何回も読んだ本には思い出がつまりすぎて手が止まる。
保育園や児童館へ寄附
売るにはかさばりすぎて送料がかかりそうなものや、これは子どもたちに喜ばれそうだな、というものは保育園や児童館に寄附した。
乗って遊べる自動車や、レゴのデュプロとか、メルちゃん人形一式セットとか。
寄附する前に娘や息子にも手伝ってもらってぴかぴかにして(手が回らないものもあったけど)、子どもたちと一緒に先生に渡しに行った。
これが意外と良くて、その後に児童館にいった娘が「私の自動車で赤ちゃんが遊んでた!」と教えてくれて親子でじんわり嬉しい気持ちになったり、保育園の先生方に久しぶりに会えたりなどした。大好きでたくさん遊んだおもちゃだからこそ、他の誰かにも喜んでもらえると嬉しい。おもちゃも嬉しいはず!トイ・ストーリーの見過ぎかもしれないけど。
保留にしてるのはプラレール類で、興味の移り変わりが激しい息子、またリバイバルがくるかもと思うと悩ましい。これはまだ段ボール箱に入ってる。どうしようかなぁ。あんまりなんでもかんでも寄附というわけにもいかんだろうし。
売る
いちばんパワーがかかるのがこれ!でも売るのは結構面白い。当初メルカリだけだったけど、セカンドストリート、ジモティースポットと売り先も広げていった。先ほどの同僚Yさんの金言その2「売上1000円未満のモノは売らない」を胸に、色々と売りまくっている。セカンドストリートに行ったら、吉祥寺で買った100センチぐらいのカエルの置物が500円の値がついたのに、フィッツの押し入れ用収納ケースがひとつ10円で笑ってしまった。在庫がだぶついてるらしい。
メルカリのアカウントつくって初めて直取引も経験した。どきどきしたけど、IKEAのおままごとキッチンを取りに来たのは若いお父さんで、子どもたちと一緒に見送れたのが良かった。楽しんてくれてるといいな。
ブランドモノのおもちゃ(マグフォーマーとか)はどんどん売れる。大体、購入時の三分の一から二分の一くらいのお値段で取引がされてるイメージ。
最初は私のアカウントのみでやっていたけど、追いつかなくなって夫にも出品してもらった。最初のハードルさえ超えてしまえば意外と楽しそうで、いまや私の倍以上の売上金を手にしている。性に合ってるのかもしれない。
自分の本はまとめて段ボールにつめてバリューブックスに送った。楽天ブックスで買い物をしたときにチラシがついていて気になったのと、ただ買い取るだけでなく本を大事にしてくれそうな姿勢をサイトから感じたから。
どうせ売るなら、なるべくそのお店の理念に共感できるところで売りたい。40代になって意識するようになったところ。買い取りもスムーズでとても良い体験だった。
こうして身の回りから不要なモノを消していくのはなんだか気持ちよい。好きなものだけが残っていくのだから、当たり前といえば当たり前なのか。
「もう二度と引っ越ししたくない…」
引っ越し前日の深夜0時、もう最後はお互い何も考えずに段ボール箱につめおわったあとで夫はこう言っていたけれど。