うちのこ

2015年4月からワーキングマザーとして働くハハがお仕事や子育てやそれ以外をつづります

ないしょの有休がめちゃめちゃ楽しかった話

子どもがまだ保育園児の時、自分のためだけの有休を取りたいとずっと思っていた。子どもの体調不良の看病とか家族の用事や誰かとの約束とかではなく、自分だけのお休み。いずれ取れるよ、と先輩ママに言われたけど全然そんな気がしなかった。でも子どもたちがふたりとも小学生になり、ちょっとずつもしやいけるのでは…?というムードに。

 

週末に自分だけの用事を入れることはあるけれど、そのたびに子どもたちに「ママ早く帰ってきてね」「さみしい」と言われるでいつもうっすら後ろめたい。最終的にはいってらっしゃい、と見送ってくれるけど、そういうのを感じなくて済むような平日に、きままに時間を過ごしてみたかった。

 

誰も体調不良になるなよ〜と念じながらついに迎えたその日。やっときた!わたしのためだけの有休!

 

バレないように子どもたちにはもちろん、夫にも当日ギリギリまで内緒にしていたけど、内心ではどこへ行こう、何しようと考えていた。気になっていた美術展に行って買い物して積読してた本も読んで行きたかった喫茶店も行こう。だいぶ欲ばり。タイムリミットは普段の帰宅時間どおり、19時すぎに最寄り駅。

 

 

美術展で色とりどりの世界へ

自分のためだけの有休は、なにかしら強制力がないと簡単に白紙撤回してしまうので、美術展のチケットを前もって買ってあった。

artexhibition.jp*1

インスタでフォローしている染色家の方が紹介してて気になっていた。子連れじゃ絶対行けないやつ。

 

朝イチに会場につくように家を出る。会場には大きなタペストリーやテキスタイルを使って作られた洋服も飾られていた。100歳を超えるおじいちゃんがこんなキュートな色やカタチをあやつるなんて!すごい。渋谷パルコの広告に使われていそうな色使いもあった。布地はざらざらとしていて、色が重なり合ってまた別の色になっていて、じーっと見ていたくなる。まだー?って言われないんだから、今日は心ゆくまで見てていいんだ。

 

お客さんの中にはおそらくご自分でも染色をされているのかな、とおぼしき方たちもいて、技術の話をしているのをふんふんと小耳にはさみながら展示を見ていく。

 

同時開催していた民藝展ものぞいてみる。素敵な食器がたくさん並んでいたけど、食洗機でガラガラ洗っても良さそうなものはなくて購入を断念。食洗機でも洗える民藝があったら買っちゃうのにな。あるのかな。

 

最後に、この展示会を知るきっかけをつくってくれた染色家さんの手ぬぐいを買った。元気の出るイエローだ。

 

お昼は高島屋で。マダムたちがランチしている横で、自分のペースでご飯を食べられる幸せをかみしめる。エレベーターガールがいたり、重厚感のある建物を見たりするのも楽しい。こういう歴史を感じる建物が好きだ!と改めて思う。


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数年に一度しかいかない古着屋

高円寺に移動して古着屋さんへ。数年に1回のペースだけど、レトロな色柄のスカートの品揃えが良くてのぞくお店がある。たたずまいも、店主さんも変わらずだった。一番いいな!と思った柄は残念ながらウエストがきつくて断念。コロナ禍になってから体型が変わったことをヒシヒシと思い知らされる。えーん。なんとか次点のスカートは購入できてホッとしつつ、他にも古着屋さんを何件かのぞく。

リュックに戦利品をしのばせて、また電車に乗る。車内にはそろそろ学生さんが増えてきた。

 

本を読んですごすお店

インスタでインテリアの趣味がすきだなぁ、とフォローしているアカウントの方が紹介していたお店があって、ここにも一度訪れて見たかった。西荻窪以外に、初台や下北沢にも店舗がある。

fuzkue.com

「本を読んで過ごすことに特化した店」なんて素敵すぎるコンセプト。ドアをあけたらほんとにみんなお客さんが本を広げていて、すごい!と静かに感動。

お好きな席へ、と言われて、一番近い席に座る。案内書きを読んで過ごし方とか約束事、とかをひととおり把握して、小さな声でアイスのキャラメルラテをオーダーしてみる。

 

氷を砕くカシカシカシッ、という音が静かに心地よく響く。そういえばこういう「音」に耳をそばだてたのはいつぶりだろう。そもそも、本を読むのはいつも何かの合間が多くて、それが主目的になるのは本当に久しぶりだ。

 

同僚に借りていた本が歯ごたえがある内容で、これは気合を入れないと最後まで読み終わらん、と思っていたのでそっと開いて続きを読む。1時間で、と店員さんにそっと告げてスマホもバッグの中へ。そうすると1時間ぐらいたった頃合いに声をかけてくれるから、時計もアラームも気にしなくていいシステム。ありがたい。

 

途中で休憩してケーキも追加で頼んじゃう。1枚程度パシャリはOK、と案内書きに書いてあったのでサッと撮る。このチーズケーキがまた美味しかった…!

 

1時間ほどたったタイミングで店員さんが「そろそろです」と声をかけてくださって、店を後にする。ここで過ごす時間をいいものにしたい、とその場にいるみんなが思っているのが感じられる空間だった。また、行きたいなぁ。次は物語を読んでみたい。

 

電車に揺られて、自宅の最寄り駅へ。予定通り、19時すぎに到着。濃密な1日だった。

 

好き、をたっぷりチャージしてまた日常へ

昨年の夏ごろから「自分の軸を見極めたい」という欲求がむくむくと湧いてきていて、色々と本を読んでみたりワークをしてみたりと自分なりに動いているのだけど、その過程で出てきた「これ好き!」をつめこんだのがこの有休デーだった。

行きたいリストをコツコツ書きためて、またどこかでないしょの有休を取ろう。だってめちゃくちゃ楽しかったから。

*1:リンクが切れてしまったので差し替えました